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石山 新太郎; 奥 達雄*; 衛藤 基邦
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(5), p.472 - 483, 1991/05
HTTR用黒鉛構造物は地震や原子炉の運転・停止に伴って発生する熱応力や照射誘起応力の繰返しを受ける。そのため原子炉の設計と安全性の評価に際しては原子炉用黒鉛材料の疲労強度特性や材料中に含まれる欠陥の先端部からき裂が進展し、破壊に至る可能性を検討・評価するための破壊力学特性に関する研究が必要である。本論文は、高温ガス炉用黒鉛、特に高温工学試験研究炉に使用される予定の黒鉛材料について、疲労破壊およびき裂進展に基づく破壊の可能性を検討・評価するのに必要な基礎的知見を初めて明らかにしたものである。
二川 正敏; 菊地 賢司; 武藤 康; 柴田 碧*
Carbon, 28(1), p.149 - 154, 1990/00
被引用回数:11 パーセンタイル:55.38(Chemistry, Physical)HTTR用微粒等方性黒鉛IG-11に対し、繰り返し衝撃曲げ疲労試験及び通常の曲げ疲労試験を実施し、両者の比較を行った。衝撃疲労特性に与える寸法効果について検討するために、試験片軸長を変化させた。また、試験片に加えられる衝撃エネルギと発生応力の関係について、ヘルツの接触剛性を導入した一次元振動モデルにより、解析的考察を行った。この結果より、以下の結論を得た。(1)一次元振動モデルは、衝撃力及び最大発生応力の挙動を良く表せる。(2)衝撃最大発生応力を用いた疲労曲線(S-N曲線)は、試験片長さの影響を受けない。(3)衝撃曲げ疲労強度は、高サイクルになるに従い通常の曲げ疲労強度より低下する。
石山 新太郎; 奥 達雄
日本原子力学会誌, 30(2), p.181 - 192, 1988/02
被引用回数:2 パーセンタイル:31.31(Nuclear Science & Technology)微粒等方性黒鉛IG-11の低サイクル疲労試験を応力比R(=最小付加応力/最大付加応力)=0.5,0.0、-1.0、-3.5、+、1/0.3、1/0.7の付加応力モードで行い(1)各種統計解析法による最適S-N曲線の比較(2)疲労強度の及ぼす応力比効果(3)体積効果に関して検討を行った。その結果、次の結論を得た。1.Price法は比較的適合性の良い最適S-N曲線が得られる。2.応力比が低下するに従って疲労強度の低下が見られた。また、R=-3.5では急激な疲労強度の低下が見られた。3.応力比=+では試験片体積依存性が見られた。4.黒鉛の疲労破壊は疲労き裂の進展によるき裂先端の応力または応力拡大係数が破壊応力又は破壊靱性値に達したときに生じるものと解釈できる。
石山 新太郎; 奥 達雄; 衛藤 基邦
日本原子力学会誌, 29(12), p.1127 - 1133, 1987/12
被引用回数:1 パーセンタイル:19.33(Nuclear Science & Technology)微粒等方性黒鉛IG-110の1段1重、2段1重及び3段1重のHighLow Stress及びLowHigh Stress型の疲労試験を行いそれぞれの場合の材料に与える疲労損傷程度を評価してみた。その結果1)HighLow Stress型での疲労はLow-High型より黒鉛材料に与える損傷程度は大きかった。2)Miner則やHashin則では疲労損傷程度をH-L型で過小評価し、L-H型では過大評価を与える。これに対して次式による評価は実験データと良い一致を示した。(n1/N1)+n2/N2=1 (2段1重) ((n1/N1)+n2/N2)(+n3/N3=1 (3段1重)
石山 新太郎; 奥 達雄; 衛藤 基邦
日本原子力学会誌, 28(10), p.966 - 971, 1986/10
被引用回数:3 パーセンタイル:40.87(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉炉心黒鉛構造物用候補材料としての微粒等方性黒鉛IG-11の引張り強さ、破壊靭性値及びき裂進展速度に及ぼす酸化の影響を調べた。酸化は500Cの空気中で行った。酸化後の引張り強さと破壊靭性値は酸化前に比べて大きく減少した。すなわち、酸化前後のそれらの値の比は酸化前後の密度の比の増加と共に低下した。DCB試験片を用いて測定したき裂進展速度(da/dN)は応力拡大計数範囲の差(?K-?Kth)に対して、da/dN=(?K-?Kth)のように表される。ここで、?Kthは酸化の進行に伴い減少した。その結果、き裂進展速度は酸化重量減と共に増加した。この結果は、1m以下の気孔の生成と酸化試料の破面に観察される大きい気孔の生成によるものと考察された。
依田 真一; 衛藤 基邦
Journal of Nuclear Materials, 125, p.113 - 116, 1984/00
被引用回数:2 パーセンタイル:74.05(Materials Science, Multidisciplinary)現在までに、静水圧下における黒鉛材料の変形挙動に関する研究は例を見ない。本報は、静水圧応力付加中の黒鉛材料の変形挙動を明らかとした。試料は、微粒等方性と超微粒等方性黒鉛(IG-11、Iso-20)の2種類を用いた。IG-11の静水圧下における変形挙動には、3つの領域が存在した。一方Iso-20には、2つの領域しか認められなかった。このことは、両者の気孔率、圧縮強度の相違に起因するものと思われる。両者の圧力一歪曲線の特徴は、下に凸形の特異なもので、いわゆるエラストマー的な曲線を呈していた。これは、黒鉛内部の気孔の変形と、これに伴う変形能の増加として説明された。さらに圧力一歪曲線より求めた体積弾性率は、計算より求めた値と良い一致をみた。また高圧力側での体積弾性率は、気孔を含まない仮想黒鉛材料の計算値と良い一致を見た。これより、黒鉛材料の静水圧下における変形挙動を明らかとし、黒鉛材料の基礎的知見を得ることができた。
依田 真一; 奥 達雄; 向後 保雄*
炭素, 114, p.103 - 109, 1983/00
原子炉用微粒等方性黒鉛材料(IG-11)の圧縮予応力負荷に伴うヤング率、電気抵抗、曲げ強さの変化を圧縮応力負荷方向とこれと垂直な方向について調べ、検討した。これは、ガス炉の炉心部、炉床部に使用される黒鉛材料の多くが、単軸圧縮応力を負荷された状態にあり、地震による曲げ応力の発生に対していかなる影響を被るかを明らかとする事に注目した問題である。主な結果は次のとおりである。(1)圧縮予応力負荷方向の試料は、0.4f(f:圧縮強さ)までの予応力負荷において、ヤング率の変化は認められないが、電気抵抗は約10%減少する。また曲げ強さは、0.4fまで増加し、その後低下する。この時ヤング率は急激に減少し、電気抵抗は、逆に増加する。(2)予応力負荷方向に対し垂直な試料では、ヤング率は予応力の増加に伴ない減少する。曲げ強度は、0.2f以上で徐々に低下する。また電気抵抗は、予応力の増加に伴ない増加する。以上の結果を基に、黒鉛の圧縮変形モデルを提案した。